根来 雲盤

「根来の再来」シリーズの新作から、「雲盤」をご紹介します。

このような脚のついた盤、盥の類は根来の中に豊富に遺品があります。これらはお寺での布薩会(ふさつえ・毎月2回、自己の罪を反省し懺悔する儀式)の際に、手を清める水を受ける盥として使われたものが元になっていると考えられています。

根来雲盤

今回私たちが挑戦した品は、盤の部分はやや浅く、それに比べてかなり高めの板脚がついた、一度見たら忘れられない非常に印象的な形をしています。それでいて細部にも気を配ったバランスのいい姿形を保ち、力強い品が多い根来の中において、どちらかというと作者の繊細さを感じてしまう一品といえるかもしれません。

再現にあたっては、原本の品格を失わないよう、また心地よくうねる脚の雲形は若干アレンジし、曲線の仕上がりに特に留意して制作にあたりました。雲の上に盤が浮いているようにみえるので、「雲盤」と名付けました。

根来雲盤

根来雲盤 洗朱 ¥480,000(税抜)

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